FrontISTR ver. 4.6 リリースノート

本ソフトウェアは文部科学省次世代IT基盤構築のための研究開発「イノベーション基盤シミュレーションソフトウェアの研究開発」プロジェクトによる成果をシーズとして,継続的に開発されている並列有限要素解析プログラムです。 本ソフトウェアを無償または営利目的でご使用になる場合、「MITライセンス」をご了承頂くことが前提となります。

FrontISTR Version 4.6
ライセンス形態 MIT License
問い合わせ先 FrontISTR研究会
〒277-8563 千葉県柏市柏の葉5-1-5
東京大学大学院新領域創成科学研究科 奥田研究室(気付)
E-mail:[email protected]

目次

1. はじめに

1.1 本書の位置づけ

FrontISTRが対象範囲とする解析機能のアップデート内容について記述したものです.

2. FrontISTRの更新内容

FrontISTR Ver.3.8において、以下に示す機能が追加された。

  • 解析機能・アルゴリズム
    • 回転変位の境界条件の実装
    • トルクの境界条件の実装
    • 3次元線形静解析の反力計算の計算方法の変更
    • 非圧縮性流体解析機能の導入(RC版)
  • 要素
    • 非圧縮性流体解析用の四面体要素(3414要素)を追加
  • 材料
    • メッシュファイル内の材料定義部分の読み込みを高速化
    • 解析制御ファイル内の材料定義部分の読み込みを高速化
    • 非圧縮性流体解析用の材料物性を追加
  • 線形ソルバー
    • MUMPS使用時のログ出力方法を細分化
    • 4×4 CGソルバーの修正
    • メッシュ・リファイン関連
    • 大規模モデルをリファインした際の不具合を修正
  • また、以下に示す修正が行われた
    • 非線形静解析の結果を引き継いだ固有値解析(!STATICEIGEN)での要素定義の不具合を修正
    • 接触解析時のscan_contact_state関数のメモリリーク
    • コンパイル時にwarningが表示される部分を修正
    • プログラムコード先頭のヘッダを変更
    • LICENSEファイルの変更
    • コンパイル時にwarningが表示される部分を修正

FrontISTR ver.3.7における更新内容 (FrontISTR ver. 4.5に付随)

FrontISTR ver.3.7において、以下に示す機能が追加されました.

  • 入出力
    • 6自由度ソルバにおける応力値計算部分の修正
    • 主応力・主ひずみの算出機能の追加
    • 積層シェル要素の出力部分の修正
    • 解析ファイル (cntファイル)のINCLUDE機能追加
    • !EQUATIONのMPC入力にLINKカードを追加
    • UCD出力にMaterial ID (要素形状ID)を出力するよう変更
    • !SOLVERにSTEPLOG機能の追加
    • 行列の非零要素プロット機能の追加
    • !SUBDIRフラグのMONITOR出力機能の追加
    • 刺激係数と有効質量の出力機能の追加 (固有値解析)
    • 大規模メッシュへの対応
    • !AMPLITUDEの入力時にTYPE=TIMEVALUEを追加
    • Abaqus用インプット関数の改良
    • 解析ファイル (cntファイル)に設定されたMATERIAL関数の名前検索部分の修正
    • Logfileアウトプットの修正
    • Global summaryの修正
  • リファイナ
    • 接触問題のリファイン機能を追加
    • リファイン時のUCD出力の修正
  • 解析
    • バネ境界条件機能の修正
    • 接触解析の接触ペア探索の高速化 (アルゴリズムの更新、OpenMP並列化を実施)
  • 要素
    • TLOAD_C3D8IC機能の追加 (熱応力荷重の付加)
    • トラス要素 (301要素)と4面体1次要素 (341要素)を並列接触解析への対応
  • 材料
    • OpenMP有効時の弾塑性材料の計算に関する不具合の修正
  • 機能
    • flushテストの修正
  • 線形ソルバ
    • ISAINV前処理・ IRIF前処理の追加
    • Intel PARDISOインターフェースの追加
    • OpenMP atomic記述子に関する部分の不具合修正
    • !SOLVERのUSEJADカードの不具合修正
    • METIS ver. 5.0への対応
    • hecmw_solver_direct ルーチンの修正
    • OpenMP=1の場合のSSOR前処理の不具合修正
    • ML前処理の剛体モードの算出部分の自由度混在要素対応
  • 例題・チュートリアル
    • 自由度混在用シェル要素(761要素・781要素)の例題追加
    • バネ境界条件機能の例題追加
    • 付属チュートリアル例題の全てが正しく実行できることを確認
  • パーティショナ
    • パーティショナが1領域の分散メッシュを正しく生成するよう修正
  • その他軽微な修正
    • fstr_setup_util.f90における初期化忘れの修正
    • intent文の修正

FrontISTR ver.3.6における更新内容 (FrontISTR ver. 4.4に付随)

FrontISTR ver.3.6において、以下に示す機能が追加されました.

  • 入出力
    • ファイル読込の高速化
    • 781シェル要素と761シェル要素を使用した場合の出力変更
    • デバッグ用のメッセージ消去
  • リファイナ
    • !EQUATIONの定義で,右辺の定数を設定した場合に,正しくリファインされない不具合を修正
  • 解析
    • 周波数応答解析に関する修正
    • !SOLUTION, TYPE=STATICを通る場合の熱応力解析に関する修正
    • !SOLUTION, TYPE=NLSTATICを通る場合の圧力法線方向更新に関する修正
    • 接触剛性マトリックスのサブルーチンgetContactStiffnessの修正
  • 要素
    • 要素ループのOpenMP並列化
    • B-bar要素 (ソリッド要素) に関する修正
    • シェル要素に関する修正
    • トラス要素に関する修正
    • シェル,ビーム,トラス,ソリッドが全て混在した場合に発生するメモリ不正の修正
  • 材料
    • 直交異方弾性体に関する修正
  • 線形ソルバー
    • 行列ダンプ機能の修正
    • 3×3 ILU前処理の省メモリ化
    • 4×4 CGソルバーの追加
    • 6×6 CGソルバーの追加
    • 3×3 CG, GMRESソルバーによる前処理適用後行列の条件数推定(試験的)
    • 3×3 CGソルバーへの発散チェック追加
    • 3×3ソルバー使用時の前処理セットアップ情報の再利用
    • 3×3ソルバー用外部AMG前処理ライブラリ(ML)へのインターフェース(試験的)
    • 3×3ソルバーの行列ベクトル積での通信隠蔽(試験的)
    • 陽的な自由度消去法による多点拘束条件処理
    • 接触解析における反復法ソルバーの利用(試験的)
  • パーティショナ
    • ファイル入力の高速化
    • ログ出力の機能拡張
    • 分散メッシュ作成ループのOpenMP並列化

FrontISTR ver.3.5における更新内容 (FrontISTR ver. 4.3に付随)

FrontISTR ver.3.5において、以下に示す機能が追加されました.

  • 解析機能関連
    • シェル・梁要素とソリッド要素の混在解析対応
    • シェル要素における直交異方性材料対応
    • 積層シェル対応
    • 大変形解析の際の圧力荷重のFOLLOW機能
    • 梁要素の動解析対応
    • 動解析における複数節点のモニタリング
    • 動解析における節点応力・節点ひずみのモニタリング
    • 連成解析における入力流体力へのウィンドウ関数の適用
  • パーティショナ関連
    • 大幅な高速化
    • Metis ver.5系列への対応
  • メッシュ・リファイン関連
    • 要素タイプ混在モデルのリファイン対応
    • 入力温度データのリファイン情報に基づく補間に対応
  • 線形ソルバ関連
    • 前処理におけるマルチカラー処理およびハイブリッド並列対応
    • ベクトル計算機向けオーダリング
    • 自由度3の問題で利用可能な前処理と反復解法の組み合わせの拡大
    • 行列データのダンプ機能
  • その他
    • シェル要素のDrilling DOFの修正
    • 非線形解析における収束判定の修正
    • 線形動解析のリスタート時の時刻の修正
    • 連成解析時のメッセージ内の節点番号表示の修正
    • ILU前処理の修正
    • 一部のコンパイラによる最適化時の不具合回避